こんにちは 横浜市青葉区 長津田 & 青葉台の長津田アオバ矯正歯科です。
今日は親知らずと歯並びの関係について考えてみます。みなさまの中には通われている歯科医院の先生方に”親知らずが歯を押している”との説明を受けた方もいらっしゃることと思いますが、実際には親知らずがどのくらい歯並びに影響を及ぼしているのでしょうか。
特に下あごの親知らずに関しましてはしっかり歯冠を直立させて萌えている方のほうが圧倒的に少なく、ほとんどの方の親知らずは斜めに傾斜していたり骨の中に水平方向に埋まったままだと思います。
当院には下顎の前歯の歯並びの乱れを気にされて来院された中高年の方が何人かいらっしゃいます。その方々の多くは全体的に歯並びの乱れが少なめな傾向なのですが、大概は上下のあごともに親知らずがしっかりと生えています。しかもちゃんと嚙み合って機能している状態がほとんどです。
また、その方々のほとんどは ”若いころはもっと下顎の前歯が並んでいた” と訴えてきます。
実際にかつての歯並びを確認することは叶わないですが、確かにもっと整って並んでいたのではと思われます。つまり歯冠をしっかり出して生えている親知らずは前方の歯を水平方向に押す力が強いのではということです。
しかも咬む機能を常に発揮しているので上下の負荷のみならず、咬合力は前方にも常に大きな力がかかっているということでもあります。
ちなみに斜めだったり水平に埋まった親知らずは歯の咬むという機能はありませんのでこの位置から歯をぐいぐいと押すことは考えにくいと思われます。
治療前
この症例では矯正装置の装着前に上下顎すべての親知らずの抜歯を先行しました。特に下顎の親知らずを抜歯した直後に、患者さまが ”歯が押されている感じがなくなって楽です” ということを話されていました。
治療後
結論:
しっかり頭を出している親知らずは前方の歯を押す力が強いので、若いうちに下あごの前歯がきれいに並んでいても数十年経過するとガタガタになってくるかもしれません。